オーストラリアのアルバニージー首相は米東部時間22日、ワシントンを訪れた。
25日にホワイトハウスでバイデン大統領と会談し、インド太平洋の安定に向け米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に基づく協力の推進を確認する。脱炭素に関する技術革新などでの連携強化も目指す。
アルバニージー氏は出発に先立ち、「インド太平洋地域では戦略的競争が展開されている。米国に地域への取り組み強化を求めていく」と語った。台湾海峡などで軍事的行動を活発化させている中国に対する抑止力を高めるため、AUKUSを通じ、豪軍への原子力潜水艦の配備計画のほか、極超音速兵器や宇宙・サイバー分野の技術協力を進める。
アルバニージー氏は11月上旬に中国も訪問する予定。米中両国に対話を通じて衝突を回避するよう促したい考えだ。また、米豪首脳は水素をはじめとする新エネルギー開発や重要鉱物の供給網構築での協力拡大についても協議する。
バイデン氏は5月に予定していた豪州訪問を米債務上限問題への対応のため中止。代わりにアルバニージー氏を国賓として招待した。